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2018.11.16

楽天内SEOの基本とキーワード対策まとめ


ネットショップの売上を大きく左右するのが「アクセス数」。
楽天市場の場合、モール内検索エンジンである「楽天サーチ」がアクセスの7割を占めています。
検索順位というのはショップが順番に上位表示されるものでも、くじ引きの様な運で決まるものでもありません!楽天の検索アルゴリズムの特徴をしっかりと理解すれば、より上位に表示させることが可能になります。
「いまユーザーによく検索されている人気のワードを見つけ、商品名やキャッチコピーに設定する」「動画を設置する」など、今すぐショップ側で出来る対策を強化することで、他ショップとの差別化を図りましょう。
今回は楽天内SEOの基本的な考え方と、キーワードに重点を置いた対策方法をまとめていきたいと思います!

▼目次

■ユーザーはどのように商品ページに流入するのか

楽天商品ページの流入元はいくつかあります。
RMSの店舗カルテを見ると、「どこから訪問された?」という欄で流入元を確認することが出来ます。
分類としては、「楽天市場」「楽天サーチ」「外部ドメイン」「楽天GOLD」「商品価格ナビ」「その他楽天」「参照元不明」に分けられます。
具体的な例を挙げますと、楽天市場トップの検索窓から検索したり、楽天ランキングのページやメルマガからのアクセス、自社のコーポレートサイトから商品ページにリンクを飛ばしていたりと様々です。
楽天市場の発表では、この中でも「楽天サーチ」からのアクセスが全体の6~7割に達しているとのことで、楽天内検索順位に対する対策が売上アップの為に必須ということがよく分かります。

楽天市場の検索結果は1ページに45商品表示されることになっているのはご存知でしたでしょうか。
つまりこの45位までの順位が売れる為のゴールデンゾーンというわけです!


・いかに1ページ目まで順位を上げていくか
・その中でもいかに上位に表示させるか



この2点を意識することが楽天内SEOの第一歩になります。

■楽天市場の目的を理解する

楽天市場にて運営しているショップ様の役割は、より良い商品を、適切なサービスでお客様に提供することです。特色ある一つひとつのショップ様がバラエティに富んだ楽天市場を形作っています。
では楽天市場本体の役割とは一体どんな役割でしょうか。

これはGoogleなどの一般の検索エンジンと比較すると分かりやすいです。

Google…ユーザーが求める情報にマッチしたページを膨大なWEBサイトの中から素早く探して提供すること。情報提供の為のプラットフォーム。
楽天市場…商品を探す人と提供する人のマッチング。楽天市場の売上アップ。ショッピングに特化した場所。

という違いがありますね。
具体的なキーワードで例を挙げるとすれば、「うどん」で検索する場合、
Googleではうどんのレシピ、歴史や豆知識などの調べもの、話題になっているうどん屋などを知りたい時に検索しますね。
対して楽天市場で「うどん」と検索する時はうどんを購入したいと思っている時です。

このように楽天市場で検索されるキーワードは「その商品が欲しくて探している」というもの。
ユーザーが求める商品にマッチする商品が見つかれば購入に繋がるわけです。

楽天市場としては購入の促し=売上アップが目的なはずですので、
・現在の売れ筋商品(ユーザーの目に留まれば購入される確率が高い商品)
・多くのユーザーに評価されている商品

を検索の上位に表示し、ユーザーが満足して購入してもらえるような環境を提供することになります。
上位表示の為には、この楽天市場の目的にマッチすると良いということですね。

■キーワードを意識してみよう

まずは検索対策の基本のき、キーワードについて考えていきたいと思います。
ユーザーが欲しいと思う商品にぴったりのものを見つけるのに不可欠な要素ですよね。
的確な商品情報と売りのポイントを限られた文字数の中で表現する必要があります。

通常の検索時にユーザーの目に触れる部分としては「商品名」と「キャッチコピー」がありますが、
実際に楽天の検索エンジンが順位を決定する上で検索対象とする部分は他にもあります。
・商品番号
・商品名
・PC用キャッチコピー
・モバイル用キャッチコピー
・PC用商品説明文
・スマートフォン用商品説明文
・PC用販売説明文
・カタログID(商品価格ナビ(旧:楽天プロダクト)検索対象)


RMSで設定可能な項目のうち、以上の項目が検索対象として評価されています。
この中でも特に重要なのはやはり商品名です。
同様に重視されているものの中にキャッチコピーがありますが、検索結果の画面では表示方法によりキャッチコピーが隠れてしまいますので、ユーザーに伝えたい重要なキーワードはやはり商品名に盛り込むのが妥当と言えます。
さて、商品名が重要であることは分かりましたが、どのようなキーワードを優先して設定するべきでしょうか。
以前私はこのような商品名のカーテンを見かけたことがあります。
「○○□□(自社オリジナルのブランド名) + 1234bk(自社内の商品管理番号)」

もしあなたのショップの商品がこのような商品名を設定されているなら、改善が必要です!
なぜならこの商品名は運営者にとっては管理しやすいものですが、ユーザーが商品ページに辿り着くには非常に困難なものだからです。
この商品名では、どのようなデザインか、サイズはどれ程か、どのような特色を持つ商品なのかを上手く伝えることが出来ません。ましてや「カーテン」という単語すら入っていない商品名ですので、運営者以外の方々がこちらの商品をカーテンだと認識するのは難しいですよね。

一般的に商品名に使われることが多い情報としては以下のキーワードが挙げられます。

・商品名(ブランド名や商品名称)
・数量(2枚1セット、24本入りなど)
・容量・サイズ(350ml、10kg、100cm×100cm、Mサイズ、スマホフル充電2回分など)
・特色(カーテンを例に挙げると2級遮光、UVカット、ミラーレース、遮熱、その他○○産など)
・デザイン・素材(北欧風、○○色、シルク100%、○○柄、ノースリーブなど)
・イベント関連(母の日、クリスマス、誕生日、お歳暮など)
・その他おすすめ(送料無料、あす楽、ギフト、福袋、訳ありなど)

商品のおすすめポイントを分かりやすくまとめるだけでなく、上記「その他おすすめ」のようなユーザーが検索したいと思うキーワードに沿って商品名を設定すると効果的です。
まだキーワード設定を行っていなかったというショップ様はこれらの項目にそって商品名を調整するだけでも購入意欲の高いユーザー獲得率は格段にアップしますよ。

■楽天の検索事情

商品名の最大文字数は「127文字」ありますが、スマートフォンページではそのうちの30~40文字前後が表示され、それ以降は省略されてしまい、検索結果画面には表示されません。
となれば、
・前半の30~40文字の部分に重要なキーワードを配置し、商品名はシンプルにする
・残りのアピールしたいキーワードはキャッチコピーに記載する
といった商品名&キャッチコピーの2本柱で検索対策を行うのが得策と考えられます。

定期的に楽天市場内のトレンドをチェックし、キーワードの見直しを行うと共に、商品名だけでなくキャッチコピーも総合的に考えていくことをおすすめします。

■キーワード設定のヒント

既に1ページ目に表示されているというショップでも、商品名やキャッチコピーに使用するキーワード選びは難しいと感じている方は多いと思います。同じ商品を扱っているショップ同士ならば検索順位が売上の差に直結するので1つでも上に表示させたいですよね。

まずは自社商品と関わりの深いキーワード選びをどのように行うと良いか「ミクロな視点」についてまとめます。こちらは検索対策をする上で直接的に関与する優先度の高いキーワードです。
商品に関連のあるキーワードを知りたい・・・
そんな時は楽天の「キーワードサジェスト機能」を使って調べてみましょう!

やり方は簡単。まず楽天市場の検索窓に任意のキーワードを入力し、1つスペースを入れます。
すると一緒に検索されやすいキーワードが自動でリストアップ表示されます。
例えば「うどん」と入力した場合、
うどん 送料無料
うどん 乾麺
うどん ギフト
(以下略)
と表示されました。この欄に表示されるキーワードは季節やイベント時には変化しますので、定期的にチェックすると良いです。

この「うどん」以降の「送料無料」「乾麺」「ギフト」などのキーワードのことを「スモールワード」と言います。
検索対策を行う上でスモールワードの有無・精度は重要な要素ですので商品名やキャッチコピーに盛り込んでいきましょう。

もう1つ、メインのキーワード自体の類似キーワードを知ることが出来る方法をご紹介します!
あるキーワードのみ入力して検索ボタンを押すと、検索結果の最下部に「そのキーワードに関連するキーワード」が表示されます。
「うどん」で検索した場合、「冷凍うどん」「うどん 乾麺」「伊勢うどん」などが表示されました。
スモールワードを追加するだけでなく、「関連するキーワード」から商品にマッチしたワードを選定するのもキーワード設定対策として効果的です。
楽天の検索エンジンを使って簡単にチェック出来る方法ですので、一度試してみてください。


次は、楽天市場全体でどのようなキーワードが検索されているか、トレンドキーワードはどのようなものがあるのかというネットショップ全体の動き「マクロな視点」についてです。

楽天市場では1年ごとに人気キーワードランキングを発表しています。同様に時期ごとの急上昇キーワードランキングも出ているのでトレンドを掴むにはおすすめのページです。
また楽天市場だけでなく複数のショッピングモールのアカウントを保持するユーザーが増えていますので、ネットショップ全体のトレンドを知るにはヤフーショッピングやアマゾンのキーワードランキングも参考にすると良いでしょう。

楽天年間ランキング 検索キーワードランキング
楽天上半期ランキング 検索キーワードランキング
Yahoo!ショッピング 検索ワードランキング
Amazon 急上昇ワードランキング

過去のデータを遡って分析することで、いつ頃からユーザーがその商品を検索し始めるかといった時期も見えてきます。これはカニやクリスマスケーキなどの季節商材や、母の日・敬老の日などのイベント時に役立つデータです。
・いつ頃までに商品、販促の準備を完了させておけば良いかの目安が分かる
・父の日などは間近になると「まだ間に合う!」、数日過ぎても「遅れてごめんね」などの文言に変化させ販促を行うことができる

以上のように、継時的にキーワードを追うことで検索対策以外にもトレンドや販促時期の目安なども知ることが出来ます。


ここまで楽天内SEOのポイントを「キーワード」に重点を置いてまとめてきました。
検索対策の中では基礎的な内容ですが、各モールの検索エンジンのビッグデータを活用してキーワード選定をしたり、販促や商品作りの観点でキーワードを分析したりと、応用出来る部分はたくさんあります。
今まであまり意識していなかったという方は店舗カルテや実際の検索結果を見て生のキーワードに触れるだけでも面白い発見がありますので是非チェックしてみてくださいね。

次回の記事では楽天内SEOのコツ第2弾として、レビューや売上実績、動画の活用法などをSEOの観点でまとめていきたいと思います!

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